先日、川崎市市民ミュージアムで 開催中の
横山裕一の個展『わたしは時間を描いている』に行ってきた。
前から気になる絵だったので…twitterの情報で本人がいるというので…
見に行って来た!
展示方法もなかなか面白く見応えのあるものだった(参照)。
隣りの小部屋には資料用に撮りためた写真も展示や
作者の横山氏がいる部屋には小学生の頃に描いたすごろくなども飾ってた。
横山裕一に関してほとんど無知だった…顔も知らず…
たぶんこの人だろう…てことで声をかけ、
一番好きな「トラベル」(漫画本)にサインしてもらった♡
略歴を見ると歳は僕より3つ上で武蔵野美術大学卒業ということで
年代も場所もかなり近いところなんだなぁと思いながら
横山さんと話をすることができた。
横山さんは気さくな感じでいろいろと答えてくれた。
今と違い20年程前の美大では漫画を描くということはとてもダサイ印象だったことや、
(氏が漫画を描き始めたのは28歳らしい)
晴れた日に展覧会には行かず、海に行って釣りやボディボードをやることなど。
僕と考えが合致したことは、
二次元でのみ表現できるものを新しい漫画で創っているところだった。
普通、立体化したり映像化したり出来るものだが、
横山裕一の漫画作品はそれが出来ない。
そんな唯一無二なものだからこそ、
凄いエッジの効いた作品なのだと思った。
横山さんにそれを聞くと、その通りと言っていた。
また、これらの漫画は依頼されて描かれてないため〆切りもなく、
一話づつの区切りもない。その疾走感もまたたまらない!
めちゃカッコエェ〜!
中でも僕の一番好きな「トラベル」は擬音表記もセリフなく文字は出て来ず、
ただただ絵だけで場面場面の人物だけで進行していくシンプルさ!
(本人はより絵を描かなきゃいけないから大変だと言っていた。)
またその動きや表情やコマ割りやアングルが、
なんとも妙な雰囲気をかもし出していて〜
話していると
驚いたことに僕の出身である滋賀についてかなり詳しかった。
何でも湖西、湖南、湖北とよく行っていたそうで、
僕も行ったことがないミュージアムの変な点や名産品などのことを語ってくれた。
それらの旅がトラベルを生んだらしい。資料写真にもあるよと教えてもらって、
もう一度よく見てみた。変なオブジェがあった…。
一度食べてみたいというので今度鮒寿司を送りますと約束した。
そして一番驚いたことはパソコンを持っていないということだった。
あの写真も日付入りがデジカメじゃない感じがした…。
携帯でメールはするのかな。
漫画の描き方も雲形定規などで全部定規を使った線!
だけど手描き!ア・ナ・ロ・グ!!
もちろん表現上からというもあるが、
紙・ペン・インク・少しのスクリーントーンがあれば作れる!
全然お金がかからない。
なおかつ、大きな油彩画より場所をとらず、印刷することで
お金が手に入る!
なんという合理的!
そんな考え方もカッコエエな〜と思うのだった。
コメントをお書きください